メンタルの変化・・・

車椅子テニスの国枝選手が現役を引退し、引退後の心境を語るインタビューがテレビで流れていた。

 

そのインタビューの中で国枝元選手は、自分はメンタルが決して強い方ではないのでメンタルトレーニングをずっと続けていたが、自分はトレーニングによってメンタルが”強く”なる様なことはなかった・・・

 

それでも現役を頑張ってこれたのは、メンタルトレーニングはメンタルを強くするためのものではなく、自分で自分のメンタルを”コントロール”するためのスキルを学ぶことだと気付いたからだと言っていた。

 

私はこのインタビューを見て、過去にこのブログに再三書いてきた巧大とすずかを通して学んだことは間違いではなかったと再確認したし、その経験を元に光記をメンタルトレーナーの元で学ばせているのも間違いではないと確信した!!

 

巧大とすずかは自分のメンタルを自分でコントロールするやり方を長い野球経験の中で手探りの自己流で身につけた。しかし、これは巧大とすずかがたまたま辿り着けたもので、もしたどり着けていなければ結果も残せていないだろうし、そもそもそのやり方が合っていたのかどうかも分からないし、もっと効率的なやり方があったのかもしれない・・・

 

メンタルは目には見えないため曖昧で物凄く難しい部分であるにも関わらず、専門のコーチが身近にいない。

 

しかし、光記の場合は半年ほど前にトレーナーと出会うことにより、この目には見えない物凄くデリケートな部分を専門のトレーナーに委ね、そして根拠ある方法で学ばせることができる環境になった!!

 

そんなメンタルトレーニングを開始して半年が経過した今、光記にどんな変化が起こったのかというと・・・

 

一言で言えば『自信』である!!

 

当初、トレーナーさんが「今まで沢山のアスリートを見てきたけど、光記は過去最強と言えるぐらい自分というものを持っていて、カウンセリングで話をしても考え方がもう大人だ」と、再三言っていた。

 

しかし、このブログの過去の内容を見れば分かる通り、その頃私はその事にまだピンときていなかったし、ピンときていなかったのは私だけではなく、光記を知る周りの人達も光記はマイペースの甘えん坊だというイメージしか当時はなかったと思う・・・

 

それがメンタルトレーニング開始後に一変する!!

元々チームの中で最上級生なのでリーダーシップはとっていたが、周りの調和を大切にするがあまりに間違った優しさが出てしまうところがあった。しかし、それがトレーニング開始後リーダーシップが一気にキャプテンシーに変化して、周りからの目を全く気にせず言いにくい事でもはっきり言うようになった。

 

光記とトレーナーの間にどういうやりとりがあったのかは私にはわからないが、トレーニングを開始して約半年間の期間で光記のそんな部分が大きく変化したのは明らかで、そんな変化した光記を一言で私が表現したのが冒頭に書いた『自信』である・・・

 

かつてのマイペースで甘えん坊の光記の姿は、今は微塵も無い・・・

 

こういった光記の大きな変化は、トレーナーが光記をトレーニングによってメンタルを強化したのではなく、カウンセリングによって光記の中にあったものを否定するのではなく、肯定することによって表に引き出した結果だと私は思っている。

 

そして、光記にとって・・・

今までは思っていても心の奥底にしまっていたものを、トレーナーのカウンセリングによって表に出せるようになり、その表に出てきた部分を自分でコントロールしているからこそ、自分の意見を堂々と言えるようになったと思っている。

 

このプロセスや内容を知らないチームの指導者や保護者は、光記が年齢的に反抗期に入ったのではないかとか、チームの人数が増えてきた事による光記の変化だと思っていると思う・・・

 

しかし・・・

実際にはトレーナーの意図的なコントロールによって、自分のメンタルを自分でコントロールできる様になってきていることによっての変化である。

 

日曜日の練習後、たまたま監督と二人だけになった時に最近の光記の様子について話をしたが、その時の監督の話の内容からも光記の変化が読み取れるほど・・・

 

この僅かな期間でここまでの変化をもたらすメンタルトレーニングは、昨日のブログの最後にも書いた『自分で考える野球』を実践するためにも大切だし、私が目指す『自立した野球選手』になるためにも最も大切な部分だと思っている!!

 

メンタルが強いとか弱いという表現は間違いであり、自分をコントロールできているか否だと私は思っている。

 

自分が自分をコントロールできていれば、どんなに厳しい状況でも冷静でいられるので周りから見ても堂々としている様に見える。しかし、自分で自分をコントロールできていなければ極限な状態に追い込まれた時に、その現状から逃げようとする言動が目立ちオドオドして見える・・・

 

私が光記に対して『自信』と表現したのは、自分を自分でコントロールできるようになってきたので堂々として見えるのではないかと思う。

 

そういった意味で、光記に対するメンタルトレーニングの効果は極めて大きいと思う・・・