人生に無駄はない‼

11月の自分の誕生日アピールを、夕食の時に家族の前でしつこく言っていた巧大…

何回も言うので、俺もしつこいなあ~と思っていた時に…

嫁さんが「あんたに誕生日なんか無いよ…」と、寒気がするような、冗談をぶっ込んできた…

そして追い討ちをかけるように、今度は俺の母親が「実はあんたはね…」と言う所で、話しを止めた…

その後…
一瞬、家族全員の箸が止まった…(笑)

その後、直ぐに巧大が「俺を、高校の寮に入れて‼」と叫んでいた…(爆笑)

打ち合わせも、リハーサルも無い…
嫁と姑の恐ろしいぐらいの連携プレーに、俺が養子だったのかなと、錯覚するような
出来事だった…

さてさて…(笑)
ゴロを裁くことが、大半の仕事である内野手
巧大が小さい頃から、ゴロは足で捕球する感覚を持つように言われていた…

ゴロ捕球に大事なのは、ゴロに対してのライン取りとリズム…
足使いが器用な選手は、捕球もうまいと言われていた。

守備に関して、耳にタコができるほど言われるのは「一歩目が大事」と言う言葉…
一連の捕球動作は打球に対しての一歩めから始まる…

即ち、捕球は一歩めを出すという足の動きから始まる…
そして打球を追い、捕球しやすいバウンドに合わせるためタイミングを計り、そのタイミングを基準にリズムを合わせながら、さらに次の動作である送球しやすい体制でグラブを出し、ボールを取り送球を行う。

早い打球や遅い打球…
ゴロの質や右打者か左打者の打球かなどで、ボールにかかる回転により微妙に打球が変化する…

その他にも、その日の天候や整備具合によって、ゴロの質なども大きく変化する…

そして、その時の状況次第で、一塁に送球しなければいけない状況かもしれないし…
バックホームしなければいけない状況かもしれないし…
その時の状況次第で捕球体制を変えなければいけない。

そんな詳細な状況判断を、一瞬で分析し判断しなければならない…

そんな時に、最もキモになるのが空間認識能力と、それに対応するフィジカルだと、先輩から以前から言われていた…

そのキモとなる部分の発達が、最近の巧大の守備動画を見ると、上がってきたと褒めてくれた…
そして、意外なことを先輩が語り出した…

「お前、いま巨人におるクルーズて知っとるや?」
「最近クルーズは問題起こしたけど、ヤンキース内野手として、当時ジーターの後釜と言われるぐらいの守備の名手で、いま巨人におるけど、そのクルーズはびっくりするぐらいサッカーがうまいとばい‼」と言ってきた…

正直…
「この人、わけわからんこと言い出した…」と思いながら、「はあ~」と返事すると…(笑)
先輩が「空間認識能力をトレーニングするには、小さい頃からサッカーをやるのが、かなり効果的てしっとった?」と言ってきた…

「パスが自分に来るときに、相手にボールを取られないように、一歩目を早くしてボールにリズムを合わせ、パスを受けたら足でボールをさばきながら、目は周りの状況判断しなければいけないし、今度はパスを出すためのスペースを探し、距離感を図らなければいけ無い…」

「要するに、足元は実際に動かしながら、頭の中は想像力と3次元の判断を、瞬時に行わなければいけないので、その思考と行動が内野手の一連の捕球動作と一致する」

「それを、幼稚園児や学童の低学年でやろうとすると、野球を媒体としては無理だけど、これがサッカーだったらやれる訳よ…」と言っていた…

「そんな感覚を、かなり幼いときに頭と体にぶっ込めば、一生その感覚が失われることはない」と言っていた…

巧大は、4歳からサッカーのクラブチームに入団して、複雑なドリブルやステップなど、かなり本格的なトレーニングをやっていた…
所属していたクラブチームはかなりの強豪で、巧大の時代も県で優勝したり、かなり大きな大会で準優勝したりで、今は巧大もこんなだけど、当時はトリッキーなプレースタイルで、周りからファンタジスタなんて呼ばれて、将来を期待されていた…(笑)

小耳に挟んだけど、その時のチームメイトが東福岡高校や、Jリーグの下部組織に入学が決まっているみたいで…
※今思えば、巧大は野球よりもサッカーの方が良かったのでは…(笑)

先輩曰く、その時の空間認識感覚が、今生きてきていると先輩が言ってくれた…
それでは、なぜ今なのか…?

その理由は…
野球のスキル面や、コツコツと続けてきたフィジカルトレーニングと、幼少の頃に掴んだ空間認識能力が、繋がり出してきたからだと思うと言っていた…

端的に言うと、空間認識能力を司る脳と、それに対応するフィジカル、そしてグラブ捌きやスローイングなどのスキル面が、繋がり出したという事かな…
つまり伝達部分の発達…

本人も「一歩目を出して送球までの動きを、頭で考えんごつなったけん、一連の動きが止まらんごつなった」と言う…

以前は、頭で考えて動作していたので、考える一瞬に動きも停止してしまい、俗にいう足が止まるという現象になり、エラーにつながっていたけど、最近は確かに一連の動作の流れで処理しているように見受けられる…

この伝達の部分に関しては、いつもお世話になっている別の方が、頻繁に巧大に言われていることで…
ここにきて、こういうことを伝達の重要性というのではないかと、自分の中で繋がったような気がする…

サッカーと野球…
俺の中では全く別物で、共通点もかけらもないと思っていたことが、こんな所で役に立つなんて思ってもみなかった…

やっぱり、人生って無駄がないんだなぁ~

ちなみに、本人曰く…
そこそこのサッカーやっている友達も、今でもドリブルでヌケると言ってた‼(笑)