欲…

昨夜、あるテレビ曲の特番で和歌山県世界遺産である高野山の特集が放送されました。
高野山弘法大師空海が、遣唐使として今の中国に渡り、仏教を学びその後日本に仏教を広めるため真言宗を立ち上げ、真言密教を広めるための拠点としたのが高野山です。

実は・・・
うちの家は、先祖代々高野山真言宗を信仰しており、私が物心つく頃には弘法大師空海の事を、”お大師さん”と呼び、地元の高野山真言宗のお寺にばあちゃんに連れられ月に一度はお参りをして、自然とお経も覚えて、今でも自宅の十三仏様とお大師さんに、毎日お経をあげてお勤めさせていただいています。

高野山真言宗の総本山である高野山にも、六回上がらせていただいていますが、巧大とすずかも二回お山に上がっており、子供達も馴染みの高野山がテレビで出てくるので、その時の思い出を楽しそうに語りながら見させてもらいました。

さて、仏教でポピュラーな教えとして”欲を捨てなさい”という考え方があります。
私も、人間の欲が色々な争いごとや災いをもたらすと思っていました・・・

しかし、もう何年か前に県外のにある真言宗のお寺の和尚が「人間から欲がなくなったらどうなりますか❓」と私に問われました・・・
未熟な私は、「世界が平和になります」と答えました・・・

和尚が、では「人間から食欲・性欲・睡眠欲がなくなったらどうなりますか❓」と、再び問われました・・・
私が返答に困っていると、和尚が笑みを浮かべながら「人間が生きていく上では欲が必要であり、欲の大きさが大事なのです・・・」と言われました・・・

さらに未熟な私は、固定観念から離れ切れず「そうですよね・・・欲は必要最低限の少しの欲は大事ですよね・・・」と、言うと・・・

再び、和尚が笑いながら「反対です‼️」と、言われ「人間が小さな欲を持つから争いごとが起きるのだから、とてつもなく大きな欲を持てばいいのです・・・」と言われました。

そして和尚は「あなたの息子さんが野球をやっていると聞きましたが、自分の息子が野球が上手くなればいいと思うのではなく、チーム全体や所属している団体全体、そして九州単位などの広い視点での野球選手が上手くなりますようにと願い、それが現実となりレベルの高いライバルたちが沢山周りに現れ、レベルの高い練習や試合を息子さんが経験する事で、本当の意味で野球が上手くなるのではないですか・・・」
と・・・

「その意識で、本気で努力して出た結果が本当の結果ですよ・・・
その方程式から少しでもズレた事をすれば、必ずどこかでツケが何倍となってかえってきますよ・・・」
「もっともっと、親子で”野球”を好きになりなさい・・・」
と・・・

実に・・・
深いお話・・・

後で思ったのですが・・・
高野山真言宗のお坊さん方は、高野山で修行を行われるのですが、高野山自体が野球が盛んなところで、学童野球の全国大会も高野山で行われ、高野山高校や高野山大学の野球部も力を入れており、お坊さん方の野球チームもあり、その和尚が野球にものすごく詳しかったので、もしかすると高野山で野球をされていたのかもしれません・・・

そのお話を、昨日テレビをみて思い出し、高校野球の過去の優勝校を県別で調べてみると、ベスト3が
1位、大阪
2位、愛知
3位、和歌山
3位、広島
3位、兵庫
3位、東京

確かに強豪校がひしめき合い、野球レベルが高く能力が高い選手たちが、しのぎを削る環境にある県ばかりです。

これから先、手も届かない様なライバル達を、自分を向上させてくれる大事な存在として捉え、そのライバル達に追いつき追い越す気持ちで、どんなに理不尽な事があろうと、現実から逃げず‼️腐らず‼️
今必要な本当の実力をコツコツと獲得してほしいと思います‼️

和尚の言葉通り野球をもっともっと野球を愛していく事で、広い視野で野球を捉える事ができる様になり、大きな志を持つ事ができ、そこに向かってコツコツ努力をしていけば、必ず将来に身を結ぶ時が来ます‼️

野球という大好きな事を通じて、私も子供達も人としての生き方を学ばせていただけている事に感謝しなければいけません・・・

菩薩様や如来様やお大師さんは、野球に限らず良い事も悪い事も24時間巧大の言動を見ていらっしゃいます‼️

「小欲を捨て大欲を持て‼️」

                                 合掌