見抜く力
冬季練習も中盤となり少しずつ実践的なメニューも入り出した・・・
光記の学童チームも同じで、今週末から暖かい時間を使ってボールを使うメニューが入り出した。
そんな中・・・
土曜日に仕事から帰ると、光記が「パパ!!早く自主練しようっ!!」と言ってきた。
『なんでそんなに急いでいるのだろう?』と思って、
練習に帯同していた嫁さんに尋ねると、嫁さんが「今日ねシートノックでエラーが多くて、悔しくて途中で泣きながらノック受けよったもん・・・」と言った。
『なるほど・・・』
時間的に外は真っ暗だったので、和室で捕球動作の確認を行うと、俗にいう腰が高い状態でボールを見下ろすような形だった・・・
それを見て、私が「今日ボールが怖かったろ?」と、光記に尋ねるとペコっと頷いた・・・
そこで・・・
上からボールを見ることで通過して行くボールを見る時と、床にうつ伏せにさせてボールが向かってくるボールを実際に見せ、なぜボールが怖くなったのかを説明し、膝を曲げ地面に対してお尻を落として捕球する意味を説明した。
すると・・・
その時・・・
何か突然思い出したように、光記が「あ〜!!兄〜にが『ゴロはボールを下からのぞきこめ!!』て、言いよらしたもんっ!!」と言った。
そういうことっ!!
向かって来るボールを下から覗き込むためには、できるだけ早くボールの正面に入り膝を曲げてお尻を落とさないとできない・・・
兄〜にが教えてくれた事の本当の意味が、本人の中でつながった瞬間だった!!
そんな出来事が土曜日の夜にあり・・・
そして日曜の午後にシートノックが行われた。
グラウンドにいた私は・・・
前日の出来事を頭に置きながら、光記の動きをモニタリングした・・・
すると・・・
ノックの中盤ぐらいに、反応よく二遊間方向へのゴロに正面から入った。
しかし、ボールを弾いて後逸してしまった!!
その時に、本人はしまったという表情をした・・・
それを見ていたノッカーのMコーチがバットを止めた・・・
光記はボールを後逸したため叱られると思ったと思う・・・
が・・・
コーチから出た言葉は・・・
「光記!!今正面に入ろうってしたんだろ?」
「いいぞっ!!」
「いい動きだったぞっ!!」だった・・・
コーチは光記の土曜日の状態を知っているので、土曜日の状態を反省して気持ちを入れ替えて、今日はなんとか改善しようとして練習に臨んでいる光記を、動きを見て見抜いていたのだと思う・・・
捕球できたのか否かという結果的な部分ではなく、昨日の課題をきちんと反省し改善しようとしている姿勢を褒めてくれた。
光記は・・・
そこらへんをコーチが気づいてくれて、褒めてくれた事を本当に嬉しそうに練習終了後に私に話してきた。
ここだと思う・・・
本人にとっての安心感・・・
そして、この安心感が信頼へとつながる。
そんな部分が垣間見えた、今回のコーチと光記のやりとりが本当に私は嬉しかった!!