進路
長男の進路が決定した!!
進路先は専門学校になった。
自動車関係の専門学校だけど、日本野球連盟に加入している野球チームで都市対抗野球やクラブ選手権などで、専門学校ながらノンプロ相手に戦っているチーム。
総監督さんと本人は、高校1年生時期からよくお話させていただいていたみたいで、本人は総監督さんに対しての信頼が厚い。
私も野球関連のある会合で偶然にも総監督さんにお会いして、長男とのエピソードや本人の野球についてなど色々とお話をさせていただいた。
そして・・・
監督さんの方は詳細は差し控えるけど、嫁さんの実家と関係が深い方で監督のご家族も含めてよく存じ上げており、とても人望が厚い方々なので進路を決定するにあたっての要因になった。
今の時代・・・
ネット社会で正確な情報もあれば、トランプ大統領の言葉を借りれば『フェイクニュース』もあり、このブログでは長男が高校に入った時期から、長男の野球に関して学校側にも迷惑をかけてはいけないからと、最小限の記事だけに留めほとんど記事にしてこなかった・・・
しかし・・・
もう夏の選手権も終了し、本人も引退してひと段落ついた・・・
なので・・・
今日は長男の進路も含め少しだけ記事に残しておく。
これは過去に記事にしたことだけど、ちょうど1年前の秋季大会の県予選で優勝し、九州大会にもメンバー入りして、さあこれからという時・・・
冬季練習時ぐらいから腰の痛みを訴えるようになった・・・
診断の結果は第五脊椎分離症で全治半年・・・
3年生のこの時期のこの診断は絶望的だった・・・
負の遺伝子は受け継ぐもので、実は私も高校時代の全く同じ時期の全く同じ場所である第五脊椎の分離症となり、ハンドボールをやっていた私はインターハイ出場もできなかった・・・
私もそんな経験をしているためよくわかるけど、痛みのあまりに歩き方を忘れてしまうほど痛い・・・
本人を見ていれば当時の私と同じような状態であることがよくわかった。
通院しながら少し痛みが引くと練習をやってみて・・・
そうすると痛みがぶり返してきて・・・
という日々がしばらく続き・・・
動きのキレとスピードが売りのプレースタイルの長男にとって、一番状態が良かった秋の大会時の状態とは程遠いということは、本人が一番わかるわけで・・・
そんな日々が続き・・・
流石の長男も落ち込むだろうなと思っていると・・・
3月ごろに突然!!
私に「俺、選手として引退することにしたけん!!」と、すっきりした表情で言ってきた・・・
私はそれを聞いた時に「あ〜」「ついにその時が来たか・・・」と、内心思った・・・
長男もその時の私の表情を見て悟ったのか、すぐにこんな言葉を言ってきた・・・
「俺は攻めの引退だけんっ!!」
「高校でこんな中途半端な野球の上がり方したくないけんっ!!」
と、笑いながら言った。
私にこんな話を持ってくるということは、相当自分の中で考えた結果だと思って、私は一言も言わず「おつかれさん・・・」とだけ言った・・・
そして・・・
「もっと上で野球するけん、そのためにきっちり腰治して次の準備するけん!!」
と言って、あくる日には監督に自分から言いに行った・・・
その時は保留となったものの本人の意思は固く、その1ヶ月後には学生コーチとして夏の選手権まで過ごすことになった。
本人がとった行動に対して、私の周りでも賛否両論の意見があったのは事実・・・
だけど・・・
まだ高校生とはいえ・・・
自分のことは自分が決断するべきだと思うし、自分で決断できる歳だと思う・・・
今回の件に関しても・・・
自分の中にきちんとしたビジョンがあって、野球に対して誠実に向き合った末に出した答えだと思う・・・
なので・・・
そのことに関して何も言わなかった・・・
それから月日は流れ・・・
最後の夏の選手権が終わり、それと同時に高校野球を引退した・・・
そして・・・
その決断が功を奏したのか・・・
先日行われた専門学校のセレクションでは、痛みもなくいいアピールができたと本人が言っていたけど、この度合格をいただき進路が決定した。
九州大会出場などチームとしての結果があったので、大学などの推薦枠などがあり大学で野球をやるという選択肢があったのも事実・・・
だけど・・・
結果がどうなるかわからないけど、本人は「格上のノンプロ相手に都市対抗やクラブ選手権で勝負して、ダメならダメで小さい頃からずっとやってきた野球を上がれるなら、最高の野球の上がり方じゃね?」と言っている。
「99%無理だとしても・・・」
「ワンチャン!!たまたまのワンプレーがノンプロの目に止まれば、そのまた上で野球できるかもしれんとばいっ!!」と言っていた・・・
だけど・・・
長男のこのおめでたい考えにも一利あって・・・(笑)
私も”野球選手として求められる”という需要がある間は、野球選手を続けておいた方がいいと思う・・・
野球だけに限らず・・・
自分を求めてくれる人がいるということがどれだけ幸せなことか・・・
今回の進路のいろんなやりとりを通して、自分の野球生命が残っていることを確認すことが出来ただろう・・・?
野球に限らず・・・
人は・・・
人から求められることで自分が生きていることを確認している・・・
一時は野球人生の火が消えかかったけど、また新たに希望という火が灯った!!
この火を灯して頂いた方々への恩返しは、今後の野球で結果を出すことも大事だけど、今度は希望という火を欲しがっている人達に、火を灯すことができる立派な社会人になった姿を見せることだと思う・・・
お前の野球の最終的な夢は・・・
学童野球の監督になって野球の楽しさを子供達に伝えること・・・
将来・・・
一人でも多くの子供達に希望の火を灯すことができるように、もう少しだけ野球という媒体を使って野球と人生の勉強をして、人としてもう一回り大きくなってほしい。
親としては、いい進路の選択したと思っているよ・・・
これで本当の意味で長男の高校野球が終わった・・・
きっと、この安堵感は・・・
終わったのは長男の高校野球ではなく、私にとっての高校野球が終わったからだと思う・・・
そして・・・
今後は、このブログで気兼ねなく長男について書くことができる・・・
どこか遠くに行っていた長男がやっと帰ってきたような不思議な感覚・・・(笑)
これから先は・・・
野球を通して巧大を見るのではなく・・・
巧大を通して野球を見ていくからな・・・