イノベーション

暖かい師走が続いていましたが、今週末のグラウンドでは、ストーブを手放せない程の寒さとなりました。

さて、練習内容も冬季練習真っ只中で、来シーズンの体づくりのために、週末も厳しい練習内容をこなしていました。

前回のブログにも書いていましたが、練習の冒頭で行われる30分走なのですが、土曜日と日曜日ともに後続を突き放しての1位で終えました・・・

今までは周りのペースに合わせたり、1日の練習を終えるために自分でペース配分をしたりなど、巧大にとって消化する練習であったように思います。

しかし、最近は先頭を切って走り、周りに合わせるトレーニングではなく、自分のためのトレーニングという意識が見えてきて、周りがペースを落としても、自分のペースを変えることなく、黙々と走る姿が目に付きます。

私も、巧大もと思いますが、陸上部ではないので1位が嬉しいとかではなく、自分と向き合えたことへの充実感が、嬉しくさせるのだと思います。

他の練習メニューに対しても、随所に進化したいという気持ちが見られるようになってきました。

シートノックにしても、今までシングルキャッチで捕球していた守備範囲ポイントを、なんとか正面に入り捕球できるようになるために、エラーを連発しても果敢に攻めている様子が見られたり、ベースランニングにおいても、トップスピードに乗るまでの歩数が今まで4~5歩ほどかかっていたのを、なんとか短縮しようと工夫している姿が見られたり、本人の意識が周りに合わせる練習から、自分のスキルアップのための練習へと移行してきたように思います・・・

そのため、野球についての話の内容が、周りの選手のことを話してくることが極端に減り、自分が行った練習のモニタリング内容を話すことが、圧倒的に増えてきて、私は意見を求められても詳しいことはわからないので、いつも巧大が聞いてくる内容を、練習中のその部分の動画を、私が1日約20本ほど撮って、本人のタブレットへ配信し、自分の時間が空いたり、トレーニングや塾の移動時などに、車内でモニターでチェックしているようです。

今までは、形の部分を評価対象にしていたのですが、その形になってしまう理由まで追及するような言動も見られ、根拠を持って評価できるようになってきたように思えます。
そんな、インサイト感覚が身についてきたことは、大きな成長だと思います。

そして、昨日一番喜んでいたのが、今までは一番自分の弱点で、臭いものには蓋をしていたように見える、バッティングスピードを測っていました・・・
以前は、780gのバットで86キロしか出なかったのが、昨日は102キロまでバットスピードが上がったらしく、3桁になったことをとても喜んでいました・・・

102キロのバッティングスピードも、周りの選手から比べると全然遅いのだと思いますが、自分の努力が数字となって出てくる喜びや成果を実感できたことで、またモチベーションが上がると思いますし、課題も見えてくると思います。

自分と向き合いながら、練習に取り組んでいくと、課題がはっきりと見えてきて、その課題をクリアするために何をすべきか・・・

そして目標ができて、その目標をクリアするために根拠ある練習を行い、その取り組みに対してのモニタリングを行うと、また新しいステージの目標ができる・・・
そんなことを繰り返しながら、進歩していくのだと思います。

巧大にとって・・・
もう、遅いのかもしれませんが・・・
ほんの少しなのですが、”本物の野球に対しての向き合い方”が、理解できてきた様な気がします。

結果を求める野球から、質を求める野球への移行が、巧大の中で始まったように思えます。

そして昨日の練習終了後、一般常識的な部分で欠如している部分があったので、久しぶりに厳しく本人を一喝しましたが、野球だけではなく生活態度や礼節などの、人ととしての部分の成長も成長してほしいと思います。